マナー不美人

 仕事に関してもいろいろなアドバイスをもらっている、あたくしにとってはメンター的なお友達の家に遊びに行ったの。雨のせいか外はとても肌寒く、早くもヒートテックのシャツを一番下に着て、アウターはダウンにしてお出かけしたわ。

 ただ、前日からの仕事がもたついて夜を明かしてしまい、仮眠を取ろうと思ったら寝入りばなに別の知り合いから何やら相談メールのようなものが届いて眠気が飛んでしまったせいで、お出かけは結局寝ていない状態のまま。お友達のお家の近くでお食事を一緒にして、彼のお部屋に戻ったら、「どこをどう調節したら、こんなかゆいところに手が届くような、ぬくぬく温度になるのか」という室温。徹夜明けに体に優しい野菜中心の食事、満腹になったら全身を包み込むようなぬくぬく温度……。すべてが「ゲストとしてダメな方向」への完璧な道筋を作る要素になっているじゃない……。危ない、これは気をつけないと…………。

 …………で、気がついたらあたくし、彼のお家のリビングのソファで終電まで爆睡しておりました……。目覚めたあたくしに「あ、ねーさん起きた? ほら、お茶でも飲みな」と蕎麦茶を入れてくれるお友達(ここまでのホスピタリティが備わっているのに、ノンケ)に、土下座せんばかりの勢いでしたわ。

 招かれたお家で、ホストとのおしゃべりほっぽらかしにしてソファで惰眠をむさぼる……。93年間(自己認識年齢)、一応は「お招きマナー」を守ってきたはずのあたくし、ついにやってしまいました。今日は反省しきりです……。