年賀状のあれこれ

 七草粥の日もとっくに終わっていますが、みなさま、あけましておめでとうございます。

 あたくしは、親しい人へのお年賀はメールで行うようになって長いのですが、推定4人の読者のみなさんはいかがだったかしら。「メールですませるなんて、気遣いの文化の衰退」という声があるのはよく知っているのですが、年賀状の主流が「手書き」から「プリント」に移行する中でもそういう声が起こったことを知っている身としては、「これも時代の流れに沿っている変化なのかもね」と、自分のためにも思っていたりします。

 で、この三が日、お友達とメールのやり取りをしていたのですが、その中に、過去、少々色っぽい関係になったこともあるノンケの友人がいたの。まあ、「色っぽいこと」と言っても何年も前の話だし、去年にいたっては一度も会う機会を持てなかったんだけど。

 その友人・Aにお年賀メールを送ったら、程なくして返ってきたお返事年賀メールの中に、「マコトさんの住所教えて」という文面が。ちょっと聞いてみたら、少し前に子どもが生まれたそう。これはもしかして……あの「子どもの写真入り年賀状」を送る、ということ……?

 いや、あたくしだって過去にその手の年賀状をもらったことくらい何度もあるし、そのたびに鼻で笑ったり鼻で笑ったり鼻で笑ったり、と様々な対応をしてきたわよ。でも、今回ばかりは勝手が違ったわね。というのもAは、とてもそんなことをするタイプではなかったから。なんというのかしら、「極めてイマドキな、東京のイケメンくん」という感じの子で、「親バカとか身内びいきとか、そういうレッテルを貼られるようなことを自然に避けて通ることができる」ように見えたから。

 というわけで、あたくし思わずお年賀メールしたにも関わらず、Aに電話しちゃったもの。「アンタ、こういうことしないタイプだと思ってた」って。Aも「いやあ、おれも自分のことそう思ってたよ。っていうか、今でもそう思ってるんだけど、実際わかんないもんだねえ」と苦笑いしていたわ。

「子どもの写真入り年賀状は、もともとDNAの中にそういうものが組み込まれている人が送るもの。組み込まれていない人は、子どもができてもそういうものは作らない」と思っていたあたくしにも、今回のことは非常に興味深かったわ。まあ、受け取った年賀状に写っていた子どもは、友人の贔屓目を差っぴいても、まあ可愛かったんですけどね……。