ジェネレーションギャップを乗り越えて

 今シーズン、あたくしなりに、たくさんドラマを見るように心がけていました(あくまでも「普段のあたくし比」です)。で、いまも見続けているのは、『逃げるは恥だが役に立つ』と『カインとアベル』、そして『IQ246』の3つ。体たらくにもほどがあります…。

『逃げるは〜〜』については、ラブピースクラブのエッセイであたくしなりに思うことを書いてみました。よかったらご一読ください。
http://www.lovepiececlub.com/culture/gourmet/2016/10/25/entry_006309.html

『逃げるは〜〜』の主人公・森山みくりは、「有名なテレビ番組に自分が出ている」という妄想が「癖」の域に達している女性です。で、みくり、『筑紫哲也NEWS23』の『異論・反論・オブジェクション』というコーナーのネタを、契約結婚の相手の平匡(10歳年上)との会話で出したところ、「けっこう古いですね」と言われる…というシーンがありました。「けっこう古い」…。まあそうなんですよねえ…。

 体調を崩して最近はめっきりご無沙汰しつつあるのですが、新宿二丁目の観光バー(ノンケも入れる店のことね)で聖子とか歌ってたりすると、20代の男女から「子どものころ、親がカーステでかけてた中で、すごく好きな曲です」と言われてしまったり。あたくしはわりと早い時期、30代のはじめごろには「ババアとしてのアタシ」の追求、ブランディングに精を出していたから、そういう言葉をかけられるのも願ったりかなったりなのですが。

 山田涼介が主演する『カインとアベル』も、これが聖書をモチーフにしたものであることはあたしくにもピンとこないのですが、ジェームス・ディーンの『エデンの東』に大いにインスパイアされているとは思っています。そして当然、「お若い方々には『エデンの東』と言ってもピンとはこないのでしょう」ということも、あらかじめ覚悟もしているわけです。『IQ246』における織田裕二の演技を見て、『相棒』で水谷豊演じる右京がベースになったものととらえるか、『名探偵ポワロ』の吹き替え版で主人公ポワロの声を担当した熊倉一雄さんを連想するかで、世代の差が出るようなものかしら。

 そういったジェネレーションギャップを感じつつ、それを受け入れながらも、それでもお若い方々にも届いたり刺さったりするようなものを書いていくこと…。あらためて、決意を持たなくてはいけませんわね。