目を閉じて小旅行…

 来年1月に発売予定の書籍のゲラ直しと、Oggiの連載原稿を並行して行い、合間合間にベッドでゴロゴロと休憩をとりながらラブピースクラブの連載の構成を考える…。一時退院したばかりの身ですので、まずは体力の温存を図ることを第一に日々を過ごしております。

「次の入院が終わったらオールオッケーなんでしょ? 神楽坂の小室で全快祝いしよう!」
「次の(以下同) 飯倉の雅山で塩すき焼き食おうぜ〜!」
「次の(以下同) 広尾の春秋なら、さっぱり系中華でいいだろ?」

 等々、先を見越したお誘いがあるのも、あたくしのやる気を大いに引き出してくれます。まあ、「とりあえず美味しいもん食わしときゃずっと機嫌がいい」とノンケの友人知人にすっかり見切られている、と言うこともできますが。

 そんな中、ゲイの友人はなんだかんだ言っても流石です。20年来の友人Nから届いたメールにあたくしの目は釘づけ。それは横浜の高島屋で行われている、山崎豊子展のお知らせ。友人が添付してくれた画像は、新潮社のツイッターにアップされていた画像のコピーだということなので、そのアドレスを下に…。

https://twitter.com/Shincho_Bungei/status/656707605700546560/photo/1

 皆様、いかがでしょうか…。あたくしのガラケーの小さな画面でもはっきりわかった、毒々しいほどの色彩の乱舞…。これを見た瞬間のあたくしの高揚をわかっていただきたい。現代日本において、こんなターコイズブループレタポルテを売っているお店は皆無と言って差し支えないでしょう。かと言って「じゃあ70年代のシャネルやディオールといったオートクチュールの名店のセンスなのか」と訊かれても、答えはNO。これは間違いなく、パリではなく日本、それも昭和40年代、50年代の大阪の仕立て屋のセンスです…。素晴らしい…。

 なんでもこの山崎豊子展、11月1日までの限定開催だそうで、それ以降は関西のほうへと移動してしまうとか。最初は日本橋高島屋で行われていたそうなのですが、その時期はあたくし、ちょうど入院中でした。

「しばらくは体力温存」と決めていましたが、あたくし今、非常に心揺らいでおります。横浜あたりへの小旅行なら、ちょっと思い切ってもいいかしら…。