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 あたくしが東京で一番好きなパティスリー(ということは、自動的に世界で一番好き、ということになります。この分野における日本のレベルは異常とも言える高さなので)、イデミ・スギノ。最近では、さすがに「店の外に10メートル以上の行列」ということはなくなったけれど、それでも、「いつ行っても、食べたいケーキがショーケースに並んでいる」という状況には程遠い感じ。お店に行くと、時々シェフパティシエの杉野英実さんが2階の厨房ではなく1階の店舗のほうに出ていらっしゃることがあるのだけれど、そのときにはいろいろお話を楽しんでいるわ。冗談のお好きな楽しいおじ様よ。あの方から、あんなに厳密な世界観のお菓子が生み出されるのね…と想像するのも面白いわ。

 イデミでは、月に1度、常連のお客さんにオリジナルの焼き菓子を販売する「頒布会」という制度があるの。このお店は基本的に杉野さんが、販売しているすべてお菓子のすべての工程に非常に大きな割合で関わっているので、作る数が限られていて、どうも聞いた話では頒布界も新規の希望者をなかなか受けつけることができないそう。アタシ? アタシはイデミに入店すると「いらっしゃいませ」では「こんにちは」と言われるほどの来店頻度の客なので(ダイエットのことを考えると問題は大アリ)、当然のように頒布会は毎月美味しいお菓子をいただいているわ。うふふ。

 秋のショーケースに並ぶ生菓子も、そろそろ本格化する頃ね。ああ、栗のケーキと洋梨のケーキが食べたくなってきたわ…。