メトロポリタンでブレックファスト

『マンハッタンでブレックファスト』と歌いながら、オンナのお転婆の楽しさを当時14歳のあたくしに教えてくれたのは松田聖子(と、作詞の松本隆)ですが、いま、あたくしはマンハッタンではなくメトロポリタンの近くでブレックファストをとっております。ええ、ここは池袋……。この近くに住むお友達と、池袋の夜(青江三奈)のトークをし、家に帰る前にコーヒーショップで一休みしているのですが……。

 あたくしの隣の席には朝帰りらしいデートカップルがいます。相手の男はあたくしと同世代か少し上のように見えるので便宜上「40男」と言わせてもらいましょう。で、いまなんと40男が彼女に向かって「俺、この間、右ななめ45°限定でジョニー・デップに似てるって言われたんだ」と発言。その俺の右ななめ45°はちょうどあたくしの座る席ですが……どう見ても、おしゃれ帽子をかぶった不精ひげのスギちゃんにしか見えません……。

 そういえば、スギちゃんはジョニー大倉似。この40男の知り合いか友人は、たぶんこの男に「ジョニーに似てる!」としか言っていないのでしょう。それをわざわざ「ジョニー・デップ」だと思い込む40男の図々しさには震えます……。ジョニー・デップは、そのファミリーネームが日本語的に醸し出す雰囲気とは似ても似つかず、そんなにデップリしておりませんことよ……。いえ、デップリということに関しては、あたくしも人様のことを言えたもんではないのですけれど……。