おばあちゃんは心配性

 普段すっかりテレビを見なくなってしまったあたくしですが、この間、友人宅でおしゃべりしていたときにつけっぱなしにしていたテレビから流れていたのが、このCM。

http://www.wowow.co.jp/douga/detail.php?movie_id=55979
http://www.wowow.co.jp/douga/detail.php?movie_id=56123
http://www.nicovideo.jp/watch/sm18041157
(携帯からの人は、3箇所のリンクのうち、いちばん下なら見られるかも……)

 友人はおしゃべりをやめ、「可愛い〜」と目尻を下げまくっておりました。ええ、あたくしもそれに異を唱えるほどの子ども嫌いではありません。実際、とっても可愛いとも思います。が、このCM、2箇所ほど、胃がキューッとなりそうな緊張感があったのも確か。あくまであたくしの邪推ですが、このCM、赤ちゃんの面倒を見たことがない人が作ったんじゃないかしら。

 あたくしの胃がキューッとしたのは、ベビーベッドの柵から身を乗り出している赤ちゃんと、小さなベッドの上(しかもけっこう端っこ)をピョンピョン飛び跳ねている赤ちゃんを見た瞬間。赤ちゃんの面倒といっても、あたくしは、甥っ子、姪っ子をほんの「数時間×会った日数」見ただけですが、目の前でこの光景が繰り広げられていたら、泡喰って抱きしめると思うわ。落ちたりしたらどうなってしまうかわからないし。

 一時期、テレビでは、素人の投稿ビデオを紹介する番組が花盛りだったのを覚えている方も多いでしょう。そうした番組でも、不安定な椅子の上に立ち上がって踊っている赤ちゃんや、勢いよく振れているブランコのすぐ前で座り込む赤ちゃんを録画したものがかなりあったような気がするの。「あと2秒で大惨事!」というのが容易に想像がつくのにビデオまわしっ放し…というシーンを目にするたびたびに、ほほえましいを通り越して腹立たしい思いにかられていたのですが、今回もそれにやや近い感覚を味わいましたわ。でも、これって、子育てにガッチリ向き合ったことのないババア(オカマ)の気の回しすぎなんでしょうかしらね……。

 で、そんなCM鑑賞から数日後、確か昨日、テレビで流れていたのは、こちらのバージョンでした。

http://www.youtube.com/watch?v=FRAOkJN9M_E

 とりあえず、柵から身を乗り出す子どもはいなくなっていたわ。あと、友人から聞いた話では、柵から身を乗り出す赤ちゃんが出るバージョンにおいても、「このシーンはCM上の演出です」というテロップが入るようになったそう。代理店ベースでは出なかったクレームや問題提起が、オンエア時に一般視聴者から出てきたのかしら。だとしたら、ちょっと安心。自分と同じ思いを抱える人がいる安心感ではなく、事故が起こったときの赤ちゃんの骨の弱さを知っている人が知っている人が日本にはたくさんいる、という意味でね。