あと1ヶ月あまり

 大阪市鶴見区で、塗装工の17歳の少年が、寝たきりの父に「自分を殺してくれ」と頼まれ、その望みを叶えたために嘱託殺人の容疑で逮捕された事件が、ここ数日報道されている。数年前に母を病気で亡くしているため、この少年は17歳で、ほかの人々ならば一生持たずにすんだはずの業を抱えることになった。

 日本で起こる痛ましい事件の中で、私がもっとも胸を衝かれるのは、こういった種類のものだ。介護に身も心も捧げきり、自分を傷つけるか介護相手を殺してしまう人のニュースが、「珍しくない」ような時代。平たい言い方になってしまうが、本当にやりきれない。

 政治そのものに興味は薄いし、だから支持政党などは持っていない人間だけれど、こうした「身内がらみでつらい状況にいる人々」をケアできるような体制を考えている人に政治をリードしてほしいと、こういうニュースを聞くときは特に思うわ。来月は参院選ね。