フィギュアマニア歴29年

 男子のショートプログラム高橋大輔織田信成小塚崇彦も素晴しかった!

 個人的にグッときたのは、ライサチェク。演技終了後の感極まった様子に、つい4年前のトリノでのショートプログラムを思い出してしまったり。

 4年前、アルベールビルシーズンの伊藤みどりや今シーズンのサーシャ・コーエンもショートで使用している『espana cani』に合わせて演技をしたライサチェクは、トリプルアクセルで転倒し、終盤のトリプルフリップも2回転になる、という大過失。キス&クライで顔を覆っていたのよね。今回のバングーバーでのあの泣きそうな顔を見て、「当時の悪夢にずっとさいなまれていたんだわね」としみじみしてしまったのよ。

 あ、そういえば、ペアの申雪&趙宏博組の金メダルにもホッコリ。2003年の世界選手権で完全無欠の『トゥーランドット』で優勝してから、ずっと好きなペアだったから。

 とは言え、アタシ的・ペアの歴代潤・Pは、エカテリーナ・ゴルデーワ&セルゲイ・グリンコフ組。スケーティングのスピードと滑らかさ。上体のそらし方、脚を上げた角度、指先や視線……のユニゾンっぷりたるや!
「すべてが完全にシンクロするように作られたロボットなのかも……」
 そんな想像さえしてしまうほどの完璧さだった。本当に人間業ではなかったわ。

 スロージャンプ(男性が女性を空中に投げ、女性は空中で3回転した後、自力で着氷する)では、グリンコフがゴルデーワを投げる際、まったく力を入れていないようにすら見えるの。だから、投げた直後も、グリンコフの体勢は美しいままで、スケートも無理なくスーッと伸びているの。サイドバイサイドのペアスピン(2人が離れた状態で同じスピンを回る)も、2人の距離が異常なくらいに近い! あれは本当にありえなかった……。


追記
で、ちょっと調べてみたら、いま挙げたプログラム、全部ありやがんの。youtubeって恐ろしいメディアね…。

ライサチェクトリノSP
ttp://www.youtube.com/watch?v=-Zfq_2AMxbw



申雪&趙宏博組/03年世界選手権FP
ttp://www.youtube.com/watch?v=SVsz1p_tulI



ゴルデーワ&グリンコフ/88年カルガリーFP
ttp://www.youtube.com/watch?v=0B0tSnQKzwo


ゴルデーワ&グリンコフ/93年スケートカナダFP
ttp://www.youtube.com/watch?v=c2smb_gNDSU
(珍しくミスが出た94年のリレハンメルより、こちらのほうが好き。
会場のリンクが狭すぎたせいで、スロージャンプの着氷後の流れが止まってしまったのが残念。
完璧な演技だったのに……)