狂詩曲

『ラプソディ』といえば、リストの『ハンガリアン・ラプソディ』でもガーシュウィンの『ラプソディ・イン・ブルー』でもなく、上沼恵美子先生が海原千里だった時代に、姉・万里と一緒にリリースした『大阪ラプソディ』を筆頭に挙げる高山です。そんなアタシが大阪でトークショーを開くわけなので、当然カッコにも気合が入りまくったのは言うまでもないわ。

 コートはアン・ドゥムルメステール、ジャケット、パンツ、Tシャツ、ベルト、ブーツ、ショールはすべてドルガバ。時計は友人からのプレゼント・エルメスに、バッグはディースクエアード。が、黒ベースでまとめているので、ファッションに興味のない人からすれば地味にしか見えない……という、大変イヤミなコーデで大阪入り。こうした、「分かる人にしか分からない、手の込んだ悪戯」めいたカッコをすると、テンション上がるのよね。まあ、このコーデ、女性誌Oggi』の担当さんには一目見るなり「やりすぎです!」と言われてしまったのだけれど、いいの、だって大阪に行くんですもの(間違った大阪観)。

 大阪に昼過ぎに到着したものの、開場まで少々時間があったので、そこかしこのお洋服屋さんをひやかしたのだけれど、さすがは商売人の街ねぇ、どのお店でも、アタシが足を踏み入れた瞬間に店員たちが先を争うようにしてアタシの真横をピッタリとマークして、万単位のTシャツや10万円以上のバッグを次々に勧めてくるの。きゃつら、アタシが全身総額で余裕の3ケタ突破武装をしていることを見抜きやがったね。って、単にアタシが、その道のプロには分かりやすすぎるカッコをしていただけか。とは言え、アタシは単に時間つぶしでお店をのぞいていただけなので、のらりくらりとかわして笑顔でお店を後にしましたけれどね。ほほほ。勝ったわ!

 さて、大阪のトークショーも、東京と同じく、アタシにとっては本当に実り多いものでした。いらしてくださったお客様、会場の「WIRED CAFE」スタッフご一同様に、厚く御礼申し上げます。大切な話をたくさん聞かせていただけたし、アタシも自分の大切な話をたくさんしたつもりです。それが自分の中でしっかり醸造されたと思ったら、いずれきちんと文字にすると思います。

12月1日はアタシにとって大切な日でしたが、その日にトークショーをすることができて、本当によかった。

 今年もあと1ヶ月。ますます寒くなることでしょう。皆様、どうぞ風邪にはお気をつけて。